

βグルカンを成分とするサプリメントも数多く発売されています。
キノコ類に由来する成分を含むものが多く、アガリクスやメシマコブと言えば、ある程度サプリメントに詳しい人であれば名前くらいは聞いたことがあるでしょう。
このようなキノコ類の他、パン酵母や大麦などにも含まれています。
本質的にはそれらの菌類、植物の細胞壁に存在する成分で、より詳しく言えばβ-1,3-グルカンと呼ばれるものになります。
植物の細胞壁と言えばセルロースを思い浮かべるでしょうが、これは微妙に性質が異なっており、化学的にはβ-1,4-グルカンであって、サプリメントとしての価値はあまりありません。
β-1,3-グルカンがどうしてサプリメントとして注目されるのかと言えば、いろいろな医学的研究により、免疫を活性化したり、抗酸化作用を有したりすることが分かってきているからです。
キノコ類で癌が治ったというようなセンセーショナルな話を聞いたこともあるでしょうが、これは要するにキノコ類に含まれるβ-1,3-グルカンの免疫活性化作用によって癌細胞が攻撃されて腫瘍が縮小し、症状が改善したということになります。
ただ、同じβ-1,3-グルカンであっても、キノコや酵母、大麦に含まれるものはそれぞれ微妙に性質が異なります。
それらが個々にどのような有用性を持っているのかという点はまだまだ詳しくは分かっていないことも多く、これからの研究の発展が期待されるところです。